2ntブログ
売春・人身売買・麻薬・殺人・・・メーオと過ごした1年10ヶ月
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | ∧top | under∨
ちょっとした事件
2007-10-17 Wed 10:48
黄金町が全盛期のころ、大岡川から見る黄金町は、ピンクや赤の妖しいネオンで、毎晩彩られていた。
大岡川の桜並木は有名だが、その当時は、夜にのみ咲くネオン並木を見るために、毎晩、男たちが足しげく通っていたわけだ。
私も、たとえ黄金町で遊ばなくても、あの光景を眺めているだけで、その当時はそれなりに楽しめていた。
なので、夜、伊勢佐木町方面から、黄金町方面に歩くような場合は、大岡川沿いに出ると、川向こうの黄金町の店舗をいつも眺めていた。
たまに、そのネオン街でメーオがしている事を思い出し、落ち込んだりしたりすることもあったのだが、あの妖しいムードは、何とも言えない幻想的な風景でもあった。

ある日、私は、いつもは京急を利用しているのだが、その日は、お客様がセンター北の会社の方だったので、横浜市営地下鉄の、伊勢佐木町者町駅から、黄金町のマンションまで歩いて帰った。
黄金町までの帰る途中、「今日は、黄金町のネオンが見れるな~」と、ひとりごちながら帰っていた。

しかしその日の黄金町は、いつもとは少々異なっていた。
伊勢佐木町方面から帰る場合は、嫌でも黄金町のネオンが目に入るのだが、その日は黄金町のネオンが消えていた・・・
私が黄金町と出会ってそんなこと初めてだったので、私はすごく驚いた。
そして驚いたのと同時に、「メーオは無事なのか?」と思い、あわててメーオに電話をかけた。

すると、メーオは私の心配をよそに、明るい声で電話に出た。
「あ、カス、今どこ?」
メーオの緊張感のない声に、少々イラッとしながら、
「今どこじゃなくて、黄金町どうなったの?」
「あなたは、大丈夫なの?」
と尋ねた。
するとメーオは、「大丈夫よ。」「だってママさん(お店のオーナー)から、今日から6時から8時までの間は、お店を開けちゃいけないと言われてたの。」と言った。
とりあえずメーオは無事そうで、安心したが、メーオの説明があまり納得できなかったので、私は足早にマンションに帰った。

マンションに戻って、メーオから事の詳細を聞こうとしたが、メーオも詳細までは知らないようだった。
とにかく、しばらくの間、「6時から8時までの間は全店舗を閉める。」というルールができたそうだ。
しかしそのルールは、3・4ヵ月の間続けられたが、結局はうやむやになり、最終的には、24時間フル稼働の黄金町に戻ることになる。

その後、このルールの発端となった事件の事を聞いた。
どうやら、その当時世間をにぎわしていた、アザラシのタマちゃんが、大岡川に迷い込んできたことが発端らしかった。
タマちゃんを見に、さまざまな人がやってくる。
ただの観光客、タマちゃんの保護団体、そしてそれらを映す、TV局の人達、etc...
特に、TV局による、黄金町の大々的な報道を避けるために、黄金町の運営の自粛という形で、黄金町のお店のオーナー達に対して、警察から、注意がなされたそうだった。
でも結局は、TVア○ヒに、黄金町の事を報道され、黄金町浄化作戦なるものが、警察の手によってなされ、今のような状態に、どんどん追い詰められていったらしい。
まあ、警察が本腰を入れた黄金町浄化作戦は、こんな温いものではなかったが、このあたりから、今まで、黄金町を見て見ぬふりしていた警察が、徐々に、黄金町に対して厳しくなり、黄金町崩壊のうわさが立ち始めたのは事実である。

そう考えると、黄金町浄化作戦の一番の功労者は、タマちゃんということかもしれない・・・
別窓 | 黄金町の仕組み | コメント:0 | ∧top | under∨
| 黄金町の天使 | NEXT